子供のきものといえば・・

まずは七五三の着物でしょうか。

子供のきものと聞かれて真っ先に思い浮かぶのは七五三のお祝着ではないでしょうか。七五三のお祝いは、11月15日に晴れ着を着て神社などに参拝し、子供の成長を祝う儀式です。3歳のお祝いは女の子で「髪置きの祝」、5歳は男の子で「袴着(はかまぎ)の祝」「着袴(ちゃっこ)の祝」、7歳は「帯解きの祝」と呼ばれています。一般庶民がお祝いするようになったのは、明治時代からといわれています。着るきものは主に四ッ身が主流です。七五三などの祝着の場合は袖丈が長い「長袖」で、普段着には元禄袖(女児)、舟底袖・筒袖(男児)を付けます。

初めての参拝「お宮詣り」

お宮詣りとは、子供が生まれてから1ヶ月後(男児32日目、女児33日目に行うとされています:地方では100日後)に氏神様へ初めて詣でるお祝いの儀式です。そのお宮詣りの時に着る2枚重ねの式服「宮参り産着(うぶぎ)・宮参り掛着(かけぎ)」があります。

主に一ッ身が用いられますが、地方によっては長尺物を使い五ッ身(別衽裁ち四ッ身)などにして作られることもあります。袖は大名袖です。(袖口は広口)

大人の女性へ「十三詣り」

関西方面で、主に女の子のお祝いで「十三詣り」という儀式があります。和服はほとんど大人寸法で作り大四ッ身(五ッ身・別衽裁ち)または大人用きもの(本裁ち=六ッ身)に肩揚げしたものを着て、大人と同様にお端折りをし、袋帯などの大人用帯を締めます。

参考書籍

  • 愛知県和裁教授連盟 発行「わさい」
  • (社)日本和裁士会編 「新版和服裁縫」
  • (社)日本和裁士会技術指導部・技術研究部編「和裁教科書」
  • (社)日本和裁士会編「知っておきたい和裁の知識」