先回は単衣の着物の脇まで説明させていただきました。(先回のブログはこちらから)
今回は、衽(おくみ)付け等を説明させていただきます。
ウールなどのミシン仕立てや、化繊などの安価なものは前幅の標と衽幅の標を縫い合わせ、縫い代は衽側へ倒します。(浴衣と同様です)
衽納めは前身頃の縫い代を1cm程度折り、衽布にくけ付けます。(浴衣の折りぐけと同様です)
正絹(絹織物)の式服などの衽付け縫い目隠し
正絹(絹織物)の式服などは、以下のように縫い目隠しで縫製します。
1. 前身頃の前幅標の4mm外を裏側へ折ります。
![](https://wasaiya.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/427e3468afd82d8019943bcbfc1723b8.jpg)
2.衽布を手前にし、衽の幅の標と前幅の標を縫い合わせます。
![](https://wasaiya.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/5377ff98e108703ae314c9e37482abc8.jpg)
3.衽布側へ被折りをします。
![](https://wasaiya.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/9df039bdacccb608d01bf8c75354c374.jpg)
4.下図のように衽布と前身頃を広げ、前身頃縫い代を衽側へ倒します。
![](https://wasaiya.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/bf1ef41cd23b1b7df580cc0ec3f807c0.jpg)
5.前身頃縫い代に裾くけ幅分切り込みを入れ、前身頃縫い代を折り、衽布にくけ付けます。絽など布地が薄く透ける場合には、衽布縫い代と重なるように前身頃縫い代を深く折り、衽布にくけ付けます。
![](https://wasaiya.com/wp/wp-content/uploads/2022/09/8d151f7f4c56abaa6b927b76d9ff7d04.jpg)
次に続きます。