浴衣の居敷当てについて

浴衣の居敷当てについて

絞り浴衣

めっきり、暑くなってきましたね。テレビでは某大型スーパーのCMでは伊勢型紙風??な既製品浴衣の宣伝をしています。私たちのところへは、真岡の浴衣の仕立てはめっきり少なくなってきましたが、綿紅梅などの高級浴衣の仕立て依頼が来はじめています。

背縫いの補強や下着が透けるの防ぐ居敷当て(お尻のところに付いてい布)についてちょっと説明をします。

絞りや紅梅などでない、あまり伸びない真岡生地の浴衣の場合、付けても付けなくてもお好み次第です。付ける場合、共の生地で付けたり、新モス(白の綿生地)で付けたりします。並幅のもので約40cm程度の布を付けます。私たちは、下の図のように角を折って、三辺を身頃にくけ付けます。角はすくい止めをして、しっかりと留めます。裾側の辺はくけ付けずに、折り代を綴じておきます。位置は裾から約45cm程度を目安にして、背の高い方はちょっと上に付けます。浴衣の反物の長さは短く、身丈の長い方は、新モスで代用します。

では、絞りの浴衣はどうでしょうか?絞りは着ているうちに伸びてしまいますので、居敷当てを付けることを勧めています。

上の図の居敷当てだと、ちょっと小さいので、後身頃の内揚げの位置(身八ッ口から少し下がった辺り)から裾までの居敷当てを付けるようにしています。共の生地では、長さが間に合いませんので新モスを使います。

絞り浴衣の居敷当て

絽紅梅など透けるものは、裾の三つ折りの所から、約1cm上がったところまで居敷当てを付けます。

最近では高級浴衣を広衿に仕立てて、単衣着物のように着られる方もいますが、透ける場合は長襦袢の色に気をつけましょう。

2015年5月29日 | カテゴリー : 仕立て | 投稿者 : 和裁屋