名古屋帯の仲間で、八寸名古屋帯(かがり帯・袋名古屋帯)と呼ばれている帯があります。
布幅が30~31cmで綴織・博多織・絽・絽綴・紗・紬などの名古屋帯地で、耳端を合わせてかがります。
生地が柔らかい場合には、好みによって垂のみに垂裏側に帯芯を綴じ付けて入れます。ポイント柄の距離や長さは、先回の名古屋帯と一緒です。八寸帯の垂先は、ほとんどの場合、「わ」のままにし、織り留め(かいきり線)を合わせる方法です。先回の名古屋帯と同様、全体の各寸法バランスをよく確認して垂先を決めることが肝要です。かがる方法は主に以下の3種類です。
・巻きかがり
・スカラップかがり
・俵(蛇腹)かがりかがる箇所は主に以下の3種類です。
・総かがり(全かがり)
垂と手と全部かがります。堅い帯など、手の部分を二つ折りにしにくい帯は総かがりがおすすめですが、好みで手幅を太くすることはできません。
・松葉かがり
垂は全部、手先から38cm位かがります。胴に巻く部分はお好みで太くできます。
垂境には、千鳥かがりをします。
・帛紗かがり(夏かがり・トンネルかがり)
垂先から20cm位、垂境は10cm位かがり、手先は細く三つ折りにしてスカラップかがりをします。手全体をお好みの幅に二つ折りにして締めることができます。