腰あたりまでの半襦袢に対し、長襦袢は足のくるぶし上ほどの丈で、長い襦袢のことです。女物きものと違ってお端折りはなく、対丈で着ます。
女物長襦袢の種類
季節によって
長襦袢も季節によって使い分けます。大きく別けて袷衣(あわせ)と単衣(ひとえ)に別けられます。袷衣長襦袢は、袖および前身頃と後身頃に胴裏地(別の裏地または表生地と同じもの・袖は表生地と同じものを使う無双袖が殆どです)が付く「胴裏付き長襦袢」と、袖以外に裏地が付かない「胴抜き長襦袢」があります。昨今では胴抜き長襦袢の後身頃の内揚げから裾まで居敷当てを付けるものが多いです。

裏地が全く付かないのは、単衣長襦袢です。生地は、縮緬の他、暑い頃に着られる絽・紗・羅・などがあります。

布の使い方によって(袖について)
袖は、無双袖・半無双袖・別布裏付き袖・単衣袖に別けられます。
無双袖は袷衣長襦袢の袖で、表裏同じ布を使って袖を作ります。袖口にはきものと同じような「吹き」を付けるものもあります。

袖振り側、口側のぼかしや柄合わせ等がない場合や、大きな汚れやシミがない場合は原則、表袖と裏袖を切らず、続けて取った状態で仕立てます。作り直す時に、長い布は様々なパーツとして有効活用できるためです。
半無双袖も袷衣長襦袢の袖で、着用したときに無双袖に見えるように、袖口側や振り側に長細い共布を付けた袖です。

別布裏付き袖も袷衣長襦袢の袖で、裏地を別布で作った袖です。現在では殆どありません。
単衣袖は単衣長襦袢の袖で、袖口側は耳端のままであったり、細く三つ折りをします。


女物長襦袢・袖の形について
女物襦袢の袖の形は大名袖のように大きく袖口が開いている広袖口のものや、きものの袖のように袖口があり袖口下があるものもあります。

振袖のような大きな丸みがある長襦袢は、同寸の丸みを付けますが、1寸(3.8cm)未満のものは男物長襦袢のように丸みを付けない仕立て方もあります。
