着物の本衿(地衿)の上にもう一枚布を縫い付けてあるのが掛け衿で、その役目は布の補強とか、汚れたら掛衿を取り外し、洗えるという布です。昔はクリーニングも無かった時代で、洗うと言えば縫い目を解き、「洗い張り」だったので、よく汚れる首回りの掛け衿だけを、簡単に取り外せる工夫をしたのでしょうね。長襦袢の半衿も元来、同じ役目でしたが、柄物や刺繍などをあしらった物が出回り、お洒落なものが多くなりました。
今回は、その掛け衿の長さなどについてお話しします。
昔、一度見たことがある掛け衿が下のイラストです。
今では、掛け衿の縫い目を外して掛け衿だけを洗ったりする方は全くいません。殆どの方は、着物を丸々「生き洗い」にしたり、お化粧などで汚れたら部分的にシミ抜きができます。現代での掛け衿の役目はあまり無いような気がします。
以前の掛け衿のブログ
・掛け衿と半衿の話
・掛け衿の話(経験談)