長襦袢の身幅直し

長襦袢の身幅直し

長襦袢の身幅直しの依頼がありました。

「なんか、幅がせまくって・・・・きものの中ではだけてしまうんです~」と、長襦袢を3枚持ってこられたお客様がいました。

お客様のヒップを測り、長襦袢の身幅(後幅・前幅・竪衿幅(衽幅)・抱き幅)などを測ってみます。

後幅は30cm

前幅は25.4cm

竪衿幅(衽幅)は7.6cmでした。

この身幅寸法ですと、ヒップ90cm前後の方でちょうどいい寸法ですね。そして、衿はバチ衿でした。

ちなみに抱き幅は25cmでした。

当初、「脇縫いだけで何とかならないでしょうか?」ということでしたが、実際のヒップ寸法と脇縫い代の深さを測ってみても、着られる寸法にはなりません。

前身頃も一杯まで広げてしまうと、着辛いものとなってしまうため、前身頃の縫い代や、衿付けの衿肩明きや剣先までの斜めなどを計算し、提案させていただいたのが、脇縫い代を一杯まで広げて、竪衿(衽)は裏地を付けて広くし、衿は衿幅の融通が効き、打ち合わせがある程度自由な広衿に換えることを説明させていただきました。

後幅は30cmから33.4cm(裏地の丈に袋が入っているのも直しました)

前幅は25.4cmから30cm

竪衿幅(衽幅)は7.6cmから13.6cm

抱き幅は25cmから29cm

衿はバチ衿から広衿に直しました。

これで着やすい長襦袢になりました。

この場合の直し代は約20,000円(税別)程度です。別途、竪衿(衽)裏地代、衿芯代等がかかります。

2015年4月5日 | カテゴリー : 寸法直し | 投稿者 : 和裁屋